弁護士コラム

離婚調停が不成立となってしまった場合に、再度離婚調停を申し立てることは可能か?

2015.12.07

Q 夫とは数年前からうまくいかなくなり、離婚を考えるようになりました。夫に離婚したいと告げても、夫は「離婚は絶対にしない!」と頑なに拒んできます。私は耐え切れなくなり、家を出て別居し、裁判所に離婚調停を申し立てました。

しかし、夫は調停でも離婚を拒絶するばかりで、離婚調停は不成立で終わってしまいました。

専門家の方に相談したところ、「離婚するには裁判しか無い」と言われたのですが、裁判までやる踏ん切りがつかないまま、時間が経ってしまっています。

離婚調停が不調になってから時間も経っていますので夫の気が少しは変わってくれたかもしれません。

ですので、もう一度離婚調停をしてみたいと考えているのですが、一度調停が不調になっても、もう一度調停を申し立てることはできるのでしょうか?

A 原則として何度でも申し立てることが可能です。

調停の申立については、法律上は制限はありません。

したがって、一度不調となっても、何度も離婚調停の申し立てをすることは可能です。

しかし、私の経験上は、余程の事情の変化(数年経過したとか、どちらかに新しいパートナーができたなど)が無い限りは、一度離婚調停が不調になった場合には、その後に再度調停の申立をしても結論が変わることはほぼないと感じています。

したがって、調停での離婚が難しいことが想定される場合には、早い段階で裁判を見据えて準備しておくことが、解決への近道になります。


2015年11月30日更新

 

この記事の監修者

北村 亮典東京弁護士会所属

慶應義塾大学大学院法務研究科卒業。東京弁護士会所属、大江・田中・大宅法律事務所パートナー。 現在は、建築・不動産取引に関わる紛争解決(借地、賃貸管理、建築トラブル)、不動産が関係する相続問題、個人・法人の倒産処理に注力している。

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